秘すれば花

恥ずかしながら今年から謡曲を習い始めました。まだ二回しか習っていませんが、一回一時間半程で二回だから三時間習いました。師匠は齢90歳になられるおばあさんです。お師匠さん足腰が少し弱いけれどもまだまだ頭はシャンとされていて、ご年齢を感じさせないきれいな方です。

 

謡に興味があって習い始めたわけではありません。師匠の娘さん(といっても60歳はこしておられます)がお店のお客様でして、家内と世間話をしている折になんとなく習いに来なさいとなった次第です。娘さんがおっしゃるにはお師匠も弟子がくれば生活にハリがでて健康にもいいだろうということで月謝もタダにしてもらっています。おまけに茶菓子付の稽古です。ありがたいですね~

 

習い事は子供のときに習字とそろばんを少々かじったとき以来で、この年になって師匠について習い事をするとは思ってもいませんでしたが、なにも知らないことを一から積み上げる作業なので妙に緊張感もあって、なかなか貴重な体験をさせていただいてます。

私は能も狂言もテレビでしかみたことがなくて謡も一昔前の結婚式の席でしか聴く機会はなかったものですから、上手い下手はもちろんのこと言葉の意味さえ解りません。しかしこの「謡」という芸は奥が深そうですね。なんとか三日坊主にならずに続けたいと思っているところです。

 

謡曲にはこんな効能もあるようですし・・・

 

【謡曲十五徳】
1. 不行知名所    行かずして名所を知る

2. 不思登座上    思わずして座上に登る

3. 不馴近武芸    馴れずして武芸に近ずく

4. 在旅得知音    旅に在りて知音を得る

5. 不軍識戦場    軍せずして戦場を知る

6. 不習識歌道    習わずして歌道を識る

7. 不望交高位    望まずして高位と交る

8. 不詠望花月    詠めずして花月を望む

9. 不老知古事    老いずして古事を知る

10. 無友慰閑居    友なくして閑居を慰む

11. 不触知仏道    触れずして仏道を知る

12. 不恋思美人    恋せずして美人を思う

13. 不祈得神徳    祈らずして神徳を得る

14. 無薬散鬱気    薬なくして鬱気を散ず

15. 不厳嗜形美    厳ならずして形美を嗜む

 

秘すれば花    この意味わかるようになろ~と